01広告
ChatGPT 広告、OpenAI が広告の選び方を公開。10月30日から広告文の自動調整が既定でオンに
これだけは持って帰って10月30日から、ChatGPT のセルフサーブ広告で見出しや説明文を ChatGPT 側が自動で書き換える設定が既定でオンになります。止めるには設定の変更が必要です。
OpenAI は10月22日、ChatGPT の回答の下に出す広告をどう選んでいるかを解説しました。会話を読むモデルが広告の候補を探して入札に回し、勝つ広告と価格は別の入札の仕組みが決める、という説明です。広告は開始から200日足らずで年換算の売上10億ドル(いまの勢いで1年続いた場合の換算)に達し、出稿した広告主は10万社を超えたとしています。広告と回答が分かれて動いているという点は、OpenAI 自身の説明であり、外部の検証ではないと Search Engine Journal は注記しています。
あわせて広告主向けのメール(10月20日付)では、10月30日から、新規と既存のセルフサーブ広告で「クリエイティブの強化」が自動で有効になると伝えています。中身は、見出しと説明文の書き換え、画像のサイズ調整、遷移先 URL の最適化、翻訳で、書き換えた版は広告主が1本ずつ確認しなくても配信されます。10月30日より前でも後でも、Ads Manager の設定で止められます。
広告を出す国は26か国増えて89か国になりました。広告が出るのは Free と Go のプランで、Plus・Pro・Enterprise には出ません。
Google も10月19日、AI モードで Gmail などのアプリを連携した利用者(Personal Intelligence)向けに、広告を出す試験を始めたと認めました。3月の時点では、この利用者には広告を出していないと説明していました。
Search Engine Journal(新しいタブで開きます)(2026年10月22日)/Search Engine Roundtable(自動調整)(新しいタブで開きます)(2026年10月20日)/Impress Watch(新しいタブで開きます)(2026年10月22日)/Search Engine Roundtable(Google)(新しいタブで開きます)(2026年10月19日)
あなたの会社にとってはChatGPT に広告を出しているなら、10月30日までに Ads Manager でこの設定を確認しておくと安心です。書き換えを使う場合も、どんな文面で配信されたかは後から見ておきたいところです。
弊社計測の方針当社の週次計測は API 経由で取った回答の本文と出典を数えており、回答の下に出る広告枠は数えていません。広告が出るのは無料側のプランなので、当社が計測を合わせている無料版の画面には広告が出ます。
02計測
ChatGPT 経由の流入は Google 検索の 0.62%、成約率は 13.8%。AI 経由の流入を測った調査が同じ週に3本
これだけは持って帰ってAI 経由の流入は Google 検索と比べて桁違いに小さい、という集計が同じ週に3本出ました。内1本は、ChatGPT 経由の訪問は成約しやすいとも報告しています。
Marie Haynes は10月21日、規模の違う100サイトの GA4 12か月分(1億4,500万セッション超)を集計し、ChatGPT 経由のセッションは Google のオーガニック検索の 0.62%(AI アシスタント全体で 0.73%)だったと公表しました。成約を計測している55サイトでは、成約率は Google のオーガニック検索 3.02%、ChatGPT 13.8% でした。成約の件数は Google のオーガニック検索 964件、AI アシスタント全体で36件です。本人は「小さなデータ」と断っています。
SparkToro の Rand Fishkin は10月22日の記事で、英国の SEO Works が95サイト(2025年9月〜2026年8月)を集計し、オーガニック検索が AI アシスタントの約39倍の流入を送り、比べられた63サイトのうち23サイトでは AI 経由の成約率が低かったことを紹介しました。Kevin Indig の集計では、AI での見え方とブランド名の検索・直接流入の間に、測れるほどの関係は見つかっていません。Fishkin は、AI での見え方はブランドの露出として投資し、ブランドの露出として測るべきで、流入の経路のように扱うのは勧めないと書いています。
Marie Haynes(新しいタブで開きます)(2026年10月21日)/SparkToro(新しいタブで開きます)(2026年10月22日)/Search Engine Roundtable(新しいタブで開きます)(2026年10月22日)
あなたの会社にとってはAI 経由の流入は、Google 検索と比べるとまだ小さい、という材料がそろいました。当社の見立てでは、これは比較や下調べの一部が AI の答えで済むようになり、サイトに来る前に導入検討などが進んでいるのではないかと考えています。指標としての流入数が意味することが変わったとも言えるので、別途AI の答えに名前が出ることをどう測るかも、あわせて検討していく必要がありそうです。前号の1本目のとおり、ChatGPT 経由の訪問は GA4 で「Direct」に混ざる時期もあったので、流入の数字は少なめに出ている可能性もあります。
当社の計測から当社の週次計測が数えているのは、ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claude の答えにどの会社の名前が出て、どの会社が薦められたかです。今回の3本はサイトへの流入を測った数字で、当社の推薦率・言及率とは測っているものが違います。
03調査
BtoB の IT 製品の購買担当者の 90.6% が、製品選定で生成AI を使った(IDEATECH 調べ)
これだけは持って帰って500万円以上の BtoB の IT 製品の購買に関わった人の 90.6% が、製品選定で生成AI を使っていました。
IDEATECH は10月19日、2026年8月に実施した調査を公開しました。対象は、500万円以上の BtoB 向け IT 製品・サービスの購買に関わった502名です。製品・サービスの選定で生成AI を使った人は 90.6% でした。課題を整理する段階で主に参照した接点は、生成AI・AI 検索が 36.5%、検索エンジンが 24.9% です。候補のベンダーについて、問い合わせフォームに入力しないまま情報収集を続けた経験がある人は 84.7%、比較の候補に残るのは「2〜3社」が 67.5% でした。調査は、同社が BtoB 向けの LLMO のダッシュボードの提供開始にあわせて公開したものです。
PR TIMES(株式会社IDEATECH)(新しいタブで開きます)(2026年10月19日)
あなたの会社にとっては比較の候補が2〜3社に絞られる前の段階で、生成AI の答えが使われています。あなたの会社の製品の分野で「おすすめの〜を教えて」と ChatGPT・Gemini に聞いたとき、候補の2〜3社に入っているかを一度確かめておくと、営業の前の段階で何が起きているかが見えてきます。
04計測
銀行の質問で ChatGPT が参照した先の 82% は金融機関の公式サイト、Gemini は 54%(バクリ・Dr.AISEO 調べ)
これだけは持って帰って同じ銀行の質問でも、ChatGPT は金融機関の公式サイトを、Gemini はメディアの記事を多く参照していました。
バクリと Dr.AISEO は10月21日、47都道府県の銀行の商品(口座開設・定期預金・外貨預金・相続手続き・資産運用)についての485問を、ChatGPT と Gemini に2回ずつ聞いた計1,940回答の集計を公開しました(計測日は2026年10月15日)。参照された先の割合は、金融機関の公式サイトが ChatGPT 82%・Gemini 54%、メディアや他業種の記事が ChatGPT 9%・Gemini 38% です。質問に都道府県名を入れると、地域の銀行・信用金庫が参照される割合は ChatGPT 9%→66%、Gemini 10%→54% に上がりました。両方の上位20サイトのうち、共通は9件でした。
PR TIMES(バクリ株式会社)(新しいタブで開きます)(2026年10月21日)
あなたの会社にとってはどのサイトが参照されるかは、エンジンで大きく違います。ChatGPT では公式サイトの中身が、Gemini では第三者のメディアに何が書かれているかが、答えに入りやすいと考えられます。地域の会社なら、質問に地域名が入ったときに名前が出るかも見ておきたいところです。
当社の計測から当社が9月25日に公開したカフェの計測(4つの AI・960回答・出典5,064件)でも、ChatGPT が出典に挙げたページの 97.4% は企業の公式サイトで、Gemini は 14.0% でした。業種も数え方も違うので割合は並べられませんが、ChatGPT は公式サイトに、Gemini はメディアや口コミに寄るという点は同じ傾向です。
05計測
ChatGPT と Google の AI モード・AI 概要に参照されやすいページの作り。目次は1.7倍、llms.txt は差なし(Sistrix 調べ)
これだけは持って帰って目次や記事の構造化データがあるページは参照されやすい一方、その差は 1.3〜1.7倍で、llms.txt には差が見られませんでした。
Sistrix は10月22日、ドイツ語圏の17,380ドメイン・96,418ページ(2026年第2四半期)を使い、ChatGPT・Google の AI モード・AI 概要に参照された48,527ページと、同じドメインで参照されなかったページを比べた結果を公開しました。参照されやすさ(オッズ比)は、目次 1.7、Article の構造化データ 1.6、H2 見出しが5つ以上 1.6、FAQPage の構造化データ 1.5、写真つきの著者欄 1.4、最終更新日の表示 1.3、外部リンク10本以上 1.3 です。パンくず・HowTo・QAPage の構造化データは 1.0、Product は 0.8 でした。llms.txt は、参照されたページのうち llms.txt のあるドメインのものが 11.7%、全ドメインでは 14.0% で、効果は測れなかったとしています。多くの項目を満たすページは、ほとんど満たさないページの 2.1倍参照されました。相関の分析で、因果は示していません。Perplexity・Claude・Gemini アプリは対象外です。同社は「5,000 URL 未満の GEO の調査は信用しないこと」とも書いています。
Sistrix(新しいタブで開きます)(2026年10月22日)
あなたの会社にとってはページの作りを整える施策は、効いても1.3〜1.7倍の幅の話です。社内で「まず llms.txt を置こう」という話が出たら、このデータでは差が見えていないことを添えておくと、優先順位の議論がしやすくなります。ドイツ語圏のデータなので、日本語のサイトに同じ数字が出るかはわかりません。
06採用
求職者が企業研究で使う情報源の1位は企業の公式サイト 42.2%、生成AI は 11.6%(JITSUGYO 調べ)
これだけは持って帰って生成AI を就活に使う人は7割を超えています。企業研究の情報源として最も使われているのは、企業の公式サイトでした。
JITSUGYO は10月19日、就職・転職活動の経験がある18〜26歳の481名(2026年9月4〜5日・インターネット調査)の続報を公開しました。直近の活動で生成AI を何らかの形で使った人は 70.9% です。企業研究に使った情報源は、企業の公式サイト 42.2%、就職情報サイト 37.2%、企業の採用サイト 34.3%、生成AI(ChatGPT・Gemini など)11.6% でした。情報が足りなかったときの行動は、公式サイトをさらに調べた 28.7%、採用サイトをさらに調べた 24.3%、生成AI に聞いた 17.3% です。企業研究で難しかったことの1位は「どの情報を信用すればよいか分からない」26.0% でした。
PR TIMES(株式会社JITSUGYO)(新しいタブで開きます)(2026年10月19日)
あなたの会社にとっては求職者は、生成AI に聞いた後も公式サイトと採用サイトで確かめています。生成AI の答えと公式サイト・採用サイトに書いてあることが食い違っていないかを見ておくと、「どの情報を信用すればよいか」で迷わせずに済みます。
当社の計測から当社が10月9日に公開した調査(就職活動で生成AI を使ったことがある大学生・大学院生454人)では、72.0% が条件を伝えて AI に企業名を挙げてもらっていました。対象も聞き方も違う調査ですが、企業名を知る入口に生成AI が使われ、確かめる先には公式サイトが使われている、と読める数字です。
07市場
Exa 3.0 は商品12.7億件・店舗2.11億件を索引に追加。DeepSeek も検索 API を開発者に公開
これだけは持って帰ってAI エージェント向けの検索 API に、商品や店舗の情報を厚くする動きと、新しい提供元の参入が続いています。
AI エージェント向けの検索 API を提供する Exa は10月19日、Exa 3.0 を公開しました。索引に数十億件の文書を足し、その中には価格と在庫つきの商品12.7億件、営業時間と評価つきの店舗2.11億件以上が含まれます。ページ全文の代わりに抜粋を返す機能(全文より95%少ないトークン)は追加料金なしの一般提供になり、安い検索の種類「Exa Lite」(1,000回あたり4ドル。従来の Auto は7ドル)も加わりました。同社は、8つのベンチマークすべてで Perplexity・Brave・Parallel を上回ったとしていますが、比べた相手の数値は記事に載っていません。
DeepSeek は10月17日、自社の検索エンジンを Search API と Fetch API として開発者に公開しました。料金はどちらも成功した1,000回あたり0.75ドルで、課金は10月31日に始まります。結果にはページごとの権威の度合い(0〜4)と関連度(0〜3)が付き、SEO スパムや「GEO 操作」、質の低い AI 生成コンテンツを除くと変更履歴に書いていますが、その定義と見分け方は説明されていません。
Exa(新しいタブで開きます)(2026年10月19日)/Search Engine Journal(DeepSeek)(新しいタブで開きます)(2026年10月19日)
あなたの会社にとってはAI エージェントが商品や店舗を調べるとき、こうした検索 API の索引から答えを作る場面が増えます。前号の Cloudflare の件と同じく、どの索引に自社の情報が入っているかが、答えに名前が出るかに関わります。権威の度合いの付け方は外からは見えません。
当社の計測から前号でお伝えしたとおり、当社が毎週測っているのは ChatGPT・Gemini・Perplexity・Claude が人の質問に答えたときの名前と出典です。検索 API を組み込んだエージェントが人の目に触れる答えを作るようになったら、計測対象に加える計画は変わっていません。
前号からの積み残し
第3号(10/19)(新しいタブで開きます)の2本目で、「有料版と無料版で答えと出典がどう変わるか」と書いた件のご報告です。今回は、当社が10月の較正で取った ChatGPT の画面の記録から出しました。
これだけは持って帰って有料版と無料版で答えに出てくる会社の違いは、無料版に同じ質問を2回聞いたときの違いと同じ程度でした。はっきり違ったのは、挙げる会社の数と、根拠として示すサイトです。
比べたのは、ChatGPT Pro(有料版・既定のモデルは gpt-6-thinking)と ChatGPT の無料版(既定のモデルは gpt-6。10本前後で gpt-6-mini に切り替わります)です。同じ15問(生命保険・転職エージェント・プログラミングスクール・脱毛クリニック・献立の5業種×3問)を、それぞれ2回ずつ聞きました(10月12〜14日)。
会社の顔ぶれの違いは、無料版に聞き直したときの揺れと同じ程度
ChatGPT は、同じ版に同じ質問を2回しても、毎回同じ会社を挙げるわけではありません。無料版に2回聞くと、出てきた会社の重なりは半分ほどでした。有料版と無料版を比べたときの重なりも半分弱で、この揺れとほぼ同じ大きさでした。版を変えたことによる違いは、無料版にもう一度聞き直したときの違いと見分けがつかない、ということです。なお、有料版は2回聞いたときの重なりが7割ほどあり、無料版より答えが安定していました。
有料版のほうが、1回の答えで挙げる会社が1社ほど多い
1回の答えに名前が出た会社は、有料版が平均 3.2社、無料版が 2.3社でした。たとえばフリーランス向けの生命保険の問いでは、有料版が2〜3社を挙げ、無料版は0〜1社でした。
根拠として示すサイトは、版でかなり入れ替わる
答えの中で出典として示されたサイトは、同じ版に2回聞くと4割前後が重なりました。有料版と無料版の間では3割を切り、聞き直したときの揺れより大きく入れ替わっていました。答えに付く出典のサイトは、版によって入れ替わるということです。
あなたの会社にとっては無料版で確かめた社名の結果と有料版の結果の違いは、無料版に聞き直したときの違いと同じくらいでした。無料版で確かめるときは、1回の答えに揺れがあるので、同じ質問を2回以上聞いてください。一方で、どのサイトが根拠として読まれているかを見るときは、無料版だけで判断しないほうが安全です。
数字の詳しい中身: 会社の顔ぶれの重なりは、両方に出た会社の数をどちらかに出た会社の数で割った値で、有料版と無料版の間が 0.47(幅 0.33〜0.61)、無料版の2回の間が 0.50、有料版の2回の間が 0.71 でした。出典のサイトの重なりは同じ割り方で、有料版と無料版の間が 0.28(幅 0.18〜0.40)、有料版の2回の間が 0.43、無料版の2回の間が 0.38 でした。15問×2回の小さな記録なので、幅は広めです。Plus は今回測っていません。
当社の週次計測は引き続き無料版の画面に合わせており、10月19日の週から ChatGPT は gpt-6-luna、Gemini は gemini-3.6-flash、Claude は claude-sonnet-5-5 に切り替えました。
編集: 末野晃太郎(株式会社X-Ops 代表取締役)
PromptCensus は、ChatGPT・Gemini・Perplexity の答えに会社の名前が出る割合を毎週数えています。言葉の定義は用語集に、無料ミニ計測はこちらにあります。
この記事は note にも掲載しています。
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